カート
「じゃじゃーん。これは、僕の五枚企画書というものです」
カート
「ないだろうね、僕のオリジナルだから。
......そもそもナナハ、企画書みたことある?」
カート
「そか、じゃ、ぴんとこないかもしれないね。会社とかではさ、人と一緒にプロジェクト立ち上げ......仕事をはじめるときに、同僚とか上司のひととか、仕事の相手先とかに、その仕事で何をやるか説明する為に、企画書を書くんだよ。
普通の会社だと、一緒にこんなことして儲けましょうとか、こういうことをしたら業務改善できますとか、ノリの軽いのでは社内旅行にも企画書は必要だね。
もちろん、アニメやゲーム会社でも、作品作る前にまず、企画書を書くことになる。」
カート
「アニメやゲーム好きの学生が、そういう仕事やりたいって思ったとき、一番困るのが、企画書の書き方がわかんないことなんだよね。実際の作り方のほうは、作品をみればなんとなくわかるけど、企画書は経験だからねー。先輩に聞いてみても、書き方なんて決まってないよーって笑われるのがオチだし......てこれは、余談。」
カートは5枚の紙を取り出しました。
カート
「というわけで、埋めるだけで作れる企画書のテンプレートが欲しいなと思って、作ってみたんだ。これはアニメ用だけど、ゲーム用とサイト企画用も作ったから、そのうち紹介するよ。
最低限、これを埋めていけば、スタッフが何人ひつようでどんな作業すればよいのかが想像できる、のを目標に項目を設定した」
1枚目

カート
「1枚目は、扉。
学校にレポート提出するときにも、一番上に題名と名前かいてとじるでしょ。企画書も同じで、表紙をつけるわけだ。
企画の種類......この段階では、アニメか?ゲームか?小説か?ぐらいの誰にでもわかる大分類で書いてね。
つぎに作品の名前を大きく書いて、企画書を書いた人の団体名と名前、日付を書く。
イメージイラストもあるといいね。
......えらいひとに提出する場合は、相手の会社名や団体名と、担当者の名前も忘れちゃダメだぞ。」
2枚目

カート
「2枚目は、企画の概要。
一番上に、アオリとキャッチコピーと、アイキャッチ的な画像をいれよう。企画書を見せる相手って、書いた側ほど企画の内容に興味ないからね。ここで、読む気にさせるのが大事だ。
概要は、タイトル、ジャンル(ファンタジーとか、ホラーとか、アクションとか......)、ターゲット(誰に見せたいか)、公開する媒体、ボリューム、公開時期を最低限書いておこう。
予算とスタッフが決まってたらそれも書こうね。
このへんは作品規模と必要日数と作業の工数の概算に必要だー」
カート
「ここからは、作品で何を描きたいかによって変えていいよ。
僕は、アピールポイント、ストーリー、キャラクター紹介に1枚ずつ割り振ってみたけど、
モンスターものだったらモンスターの位置づけが重要かもしれないし、
サスペンスものだったらお話の舞台の風景が大事かもしれない。
枚数5枚より多くなってもかまわないんだけど、できるだけ簡潔にまとめること。
さっきも言ったけど、読む側は書いた側ほど企画に興味ない──というか、まったく興味のない人に読ませることを想定して、わかるように書くことが大事だ。内輪の言葉とか、ギャル文字とかは、一般的な日本語ではどう言うのか、翻訳してみよう。」
ナナハ
「これって、別に企画書とか書かなくても、ホームページ作ればいいことなのでわ?」
カート
「そうともいうね(^ ^)以上の要素を全部満たしてれば、サイトに載せる、でも全然かまわないよ。
でも、webサイトって容量がきまってない分、あれもこれもっていろいろ載せたくなるし冗長になりやすいんだよね。
サイトそれ自体が作品ぽくなって、作った気になっちゃう、ていうデメリットもあるし(!)。
だから、とりあえず一番最初は、ポイントを絞った、簡潔な企画書を書いてみることを勧めるよ」
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