これ、ゲーム会社時代にチームのリーダーに言われた言葉です。
クリエイターやクリエイター志望の人間は作品に完璧を求める傾向があります。少しでも良い作品を作りたい、自分の納得できない作品を人に見せるのは恥ずかしい、と思い、作品の公表をためらいます。
しかしどんなに作者が満足していても、必ず作品を貶す人間はいます。逆に、作者自身が満足していなくても、見る側は欠点に気づかない、むしろ欠点ではない、という場合も多いです。作品の良し悪しは見る側が決めることであって、作者が完全にコントロールすることはできないのです。
また、特にアニメの場合、膨大な作業量をこなしているうちに、必ず作者自身の技量があがります。なので、最初のうちに作業したシーンで100%の満足度を求め得られたと思っても、作品全体が完成してから見ると、なんだここへぼいじゃん、となるのは確実です。逆にそうならなかったら、作者が成長してないということですから、今後の制作を考え直した方がいいかも。
満足度の足りないシーンができてしまったときに、そこをもう一度つくりなおすのは鬼門です。間違いなく、手直しの無限ループに入ります。その部分をつくりなおして100%にすると、他の部分の満足度が落ちます。結果、一つの作品をぐるぐるつくりなおし、いつまでたっても作品が完成しないということになります。どうしてもやるなら、きっちり時間で区切ってやるべきです。
そこでタイトルの言葉の出番です。
作品が出来上がったときの、
満足度=完成度は70%でいいのです。
完璧を求めるのは悪いことではありませんが、作品の完成のためにはそれが障害になります。
自分の理想の70%をもって完成とし、反省点は次の作品に生かしましょう。
そして、作品の完成度は、自分の能力の最大値を上げることで引き上げましょう。
でないと、何も残せない。