背景に関してはここまで触れていませんでしたが、
キャラクターの塗りと並行してすすめていました。
まずは構想
きっちり建物やら物体を描き込むつもりはなく、
適当な技っぽいイメージ背景を入れよう、という程度の構想です。
最初のラフ
この程度の
左のナナハが炎属性、中央のシー君が水属性、
右のフィリーさんは風属性ってイメージです。
このイメージカラーのまま完成させるつもりだったのですが......
とりあえずエフェクトを描こうか
まず、中央のシー君ですが
拳からは謎の水色っぽいオーラが出ており
背景には水面のようなエフェクトがゆらゆらしてる、というイメージです。
エフェクトなしの状態。
人物のうしろに、水色の光をぼかしエアブラシでぼわっと入れます。
環境光のところでも触れた部分ですが
キャラの上にレイヤーを追加、
拳と顔の部分にぼかしエアブラシ・硬軟両用エアブラシで
水色の光を。
覆い焼きレイヤーを作成し、描画色白、筆ペン系のブラシで
拳からたちのぼる白いオーラを描きます。
キャラのうしろ、背景のレイヤーの一番上に加算(発光)レイヤーを追加し、
白に近い水色で水面のようなエフェクトを描きます。
主に硬軟両用エアブラシを使っています。
水面の揺らぎエフェクトの形は、水面の写真などを参考に、
手前は大きめに、後ろの方は狭く
さらにもう1枚加算(発光)レイヤーを追加し、白で
水面揺らぎエフェクトの細い部分を描きます。
ざっくり水彩と硬軟両用エアブラシを使っています。
シーのエフェクトはとりあえずこれで完成です。
フィリーさんのエフェクトは
背景の一番上に加算(発光)レイヤーを追加し
剣の軌跡をイメージした適当な線をざっくり描きます。
ツヤベタ用のペンを太めにして描いています。
左が軌跡、右が背景全部とキャラを表示した状態
背景テクスチャ
さて、ナナハの炎エフェクトを描こうと思ったところで、
どうも仮背景がダサいのでやっぱ変更しなければ、という気分になってきました。
レイヤーの重ね順に見ていきます。
基本的に下からそのレイヤーまでを重ねた状態の画像です。
1番下
「ランダム質感」ブラシで適当に塗り、色の境界をざっくり水彩で整えたもの。
2番目 色調調整フィルタ「色相・彩度・明度」で色調整
3番目 「Classic Fractal」という画像素材を質感合成:強さ214 で重ね 通常・56%
4番目 黄色と水色で色味をプラス ぼかしエアブラシで描いてる
5番目 「Sidewalk Texture」という画像素材を質感合成:強さ83 で重ね
6番目 色調調整フィルタ「レベル補正」でコントラスト上げ
キャラを表示したところ
火の粉っぽくなってかっこよさがあがりました。
火の玉エフェクト
ナナハのエフェクトを描きます。
CLIPでダウンロードした、ちょっと使ってみたかったけど使いどころのよくわからなかった炎球ブラシを使ってみたい。
新規レイヤーにスタンプして回転し、ちょっと描き足したり消したり。
しかしどうも絵柄的になじまないし、発火能力者の炎には迫力が足りないので全面的に描き足します。
下に加算(発光)レイヤーを追加し、白・油彩荒筆で炎の玉の輪郭を描きます。
火の玉の上に加算(発光)レイヤーを追加し、黄色・油彩荒筆で燃え上がる炎を描きます。
白で描いたヤツにひねりを加える感じで。
上にオーバーレイレイヤーを追加し、赤・ぼかしエアブラシ赤で赤みを足します。
さらに上に通常のレイヤーを追加し、赤・油彩荒筆で炎のすじを追加します。
これで完成?
全体を眺めてみます。
フィリーのエフェクトが物足りないので、なんとなく残像っぽい感じのエフェクトを
緑色・ぼかしエアブラシで描きます。
シーとうしろ2名の間にはもっとはっきり空間があったほうがいいような気がしてきたので
濃いめに白ブラシをいれてみます。
これで完成?
とも、思ったのですが
どうも画面の締まりが悪い......
仕方ないので禁じ手を使います。
黒で空間をつくる。
黒を描くと無条件でだいたいかっこよくなるので、
今回は黒は封印しようと思っていたのですが、やっぱり黒にします。
黒で適当に描いて、彫るようにして奥行きを作ります。
使ってるサブツールは後述の万能水彩ブラシ
レイヤーを追加し、画面の上半分くらいにぼかしエアブラシでグラデをかけます。
左は通常100%で表示した状態。
45%焼き込みレイヤーにすることで暗くて派手な色に。
焼き込みレイヤーを追加し、赤で炎っぽいものを追加します。
使用したブラシはCLIPで配布されている炎3種類マルチブラシ(を改造したもの)
覆い焼きレイヤーを追加し、オレンジと白で炎の明るい部分を描き込みます。
使用したブラシはデフォルトの炎ブラシに似た感じに作ったオリジナル炎ブラシ
いいぐあいに燃え上がったので、これで完成とします。
作画の工程はこれで終了です。
絵の部分のレイヤーをすべて統合し、psdで保存します。
背景でよく使うブラシの紹介
今回の絵で使ったブラシ
■ランダム質感ブラシ
入手元:
CLIP
塗り壁やコンクリートのような質感が出せるテクスチャ系ブラシ。
イメージ背景の最背景に使う事が多いです。
■炎球
入手元:
CLIP
火の玉の特定の形状1種をスタンプのように描画するブラシ。
完成度が高いが、汎用性はいまいち。
■a○uamary風ブラシ(と私が名づけた万能水彩ブラシ)
入手元:
IllustStudio非公認wikiだが今はダウンロードできない
このページを見て、似たような感じで描けるブラシが欲しいなあと思って作ったものなので私が勝手にそう呼んでいるだけで、配布されているわけではないので検索避けのため伏せ字にしておきます。
もとはIllustStudio非公認wikiで配布されていた 滲み[透明水彩風ブラシ] を改造して不透明水彩風にしたものなのですが、こちらあぷろだがリンク切れなので現在はダウンロードできません。残念。
万能水彩ブラシ。
今回のイラストでは先端の形状がはっきりするような大きさにしていますが
普段は小さめのサイズにしてもこもこしたものを描くのによく使っています。
雲、山や木の茂み、地面など、背景を描くとき
いろんなものに幅広く使える使い勝手のいいブラシです。
■炎3種類マルチブラシ
入手元:
CLIP
炎っぽいブラシ。おおまかな形をとるのに向いている。
あとで油彩荒筆などで加筆することが多い。
■オリジナル炎ブラシ
入手元:
CLIP を参考にして改造
炎を描く場合の主力ブラシ。
デフォルトで収録されている炎ブラシをもとに、ブラシ先端画像を
アンチエイリアスありでいいかんじにぼけのある
似た感じの自作画像に差し替えたもの。
これで形をとり、油彩荒筆や筆ペン系ブラシであとから加筆修正します。
今回の絵では使わなかったが背景用によく使うブラシ
■雲にじみ
入手元:
CLIP
超お手軽にいい感じの雲が描けるブラシ。
ぼわぼわした感じの書き味になります。
■サル用、雲ブラシ
入手元:
pixiv
pixivでとりっち様が配布されている雲ブラシ3種。
夏の入道雲のようなどっしりした雲を描くのに最適。
コレでおおまかな形をとってから、雲にじみや万能水彩ブラシ等で
形を整えるという使い方をすることが多いです。
岩や巨木などの固いものを描くのにも使えるブラシ。
■鉄質感ブラシ
入手元:
CLIP
ざらざらした鉄板や、鎧のサビの表現によく使います。
砂岩みたいな岩のテクスチャにも。
■オリジナル木の葉ブラシ(地面質感)
入手元:自作(改造)
万能水彩ブラシの先端画像の一つを小さいサイズにして複数個まとめたのを
ブラシ先端画像として設定。
木の葉を描く為に作ったブラシですが、なぜかもっぱら
地面や岩や木の幹のテクスチャとして使っているブラシ。
■キラキラ小
入手元:
CLIP
キラキラ系のブラシは他にもたくさん試しましたが
ほぼコレと↓を使っています。
技やシーン上のエフェクトとして以外にも、金属光沢の隠し味的に使っていることもあります。
■キラキラ単独
入手元:
きらきら素材集(本) に収録されてるのをブラシ化
「きらきら素材集」に収録されているクロスハッチ01_008。
メカ系のハイライトに派手さを足したいときや、
ギャグ系の「キラーン☆」的なシーンでよく使います。
他にもたくさんありますが、特に植物系とかはまだ自分で試行錯誤してるので、固まったら追記しますね、、、
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