液晶タブレットにステンレス芯導入してみた

~Wacom液タブとステンレス芯と私と~

おすすめとか選び方とかそういう意図で書いているものではなく、
だらだらと思った事を並べている記事ですので、
一体験談としてご参考に


Wacomのタブレットを使っていると悩ましいのが芯の減りの速さです。

板タブを使っていた頃は、シートも芯もデフォルトを使っていたのですが、
何年も同じものを使い続けていました。
芯がすぐ減るという人の話を聞くと、何で?と疑問に思っていたものです。

それが液晶タブレットを使い始め、
板タブでは塗りしかできなかったのが線画のクリンナップもできるようになったところで、
急に芯の減りが気になりだしました。

鉛筆やアナログでも筆圧は昔から高かったのですから、
板タブ時代だけ減ってなかったはずがありません。
板タブの頃は私に技術力がなかったために、芯の減りに気づいていなかったのでしょう。


芯が減るとタブレット本体への接地面が斜めになるので、
筆圧のかかりかたがおかしくなり線が歪んでまっすぐ引けなくなります。
また、先が鋭利に尖るので、本体に傷がつきます。

液タブの本体液晶面にくっきり傷がついたことで、私は
芯をこまめに替えないことのヤバさに気づきました。
一度傷がつくと、傷の部分が芯をこすってさらに減りが早くなります。

芯を購入&液晶保護フィルムを貼るようにすることで傷を防ぐことにしました。すると芯が少し削れたときの線のブレにも気づくようになり、長くて2ヶ月、消耗の激しいときは3週間に1回くらいの替えが必要となりました。フィルムは1~2年に1度ほどです。


さすがに替えの頻度が高いのと、絵描き以外でも液タブを使用するようになったため、ここ1年ほどはフェルト芯を併用していました。筆圧の必要ない作業やアタリにはフェルト芯、線と塗りはデフォルト芯、という使い分けです。フェルト芯はデフォルト芯よりもさらに減りが早いですが、用途を限定することで、デフォルト芯もフェルト芯も2ヶ月に1度くらいの替えで済むようにはなりました。


フェルト芯(使用前)。20本入りで買った。
フェルト芯

フェルト芯(使用中)。若干削れているが、まだ使う。
フェルト芯2

デフォルトのプラ芯(使用前)
プラ芯

デフォルトのプラ芯(使用後)。削れて平らな面ができているのだが、白いので目で見てもよくわからない。触るとわかる。
プラ芯2


さて、ここまでが前置きです。

ステンレス芯の導入:検討編

頻繁に替えているとはいっても、やはり芯の減りは気になります。
替えが必要になる頃には線がよれよれになって、あれ?私絵が下手になったかな?という気分になって精神的によろしくないし、物理的にフィルムを削りはじめるわけで、21uxの大画面にフィルムを貼り直すのは大変面倒です。

そこで減らない芯はないものか?と探していると出てくるのが、「ステンレス芯」をはじめとする金属芯の情報になります。

金属芯を販売されている方は何名かおられますが、形状や処理の仕方はさまざまです。
私が購入を検討したのは、以下のお三方のものです。

絵描き専門店 -キリコ-
TWITE GRAPHICS(眸和哉)
ステンレス芯製作サークル 「つくってあそぼ」

どの方のも、加工費を考えると激安ですが、ちょっと試して合わなかったら......という危惧もありますし、液タブ本体を壊したら桁の違う損害ですし、そこまでいかずともフィルムをがりっといっちゃうんじゃないか......と心配でしばらく手を出さずにいました。

が、絵を描き続けるにつれますますデフォルト芯の交換頻度があがりまして
金属芯に対する不審と、デフォルト芯に対する不満がついに逆転
C87で、私と同日に参加されてる方がいたので、現物を触ってみてよさげなら購入しようと思ったのですが、
早めに撤収されていて触れず......
で、C88にて購入させていただいたのが、「つくってあそぼ」さんのステンレス芯 銀・赤・緑 です。

何故他の方のを選ばず、これにしたか?
の深い理由はないです。直接触ることができたやつだからです
最初「ステンレス芯」で検索して知ったのはキリコさんのものだったのですが、写真を見た感じ先細なので筆圧が強いと液晶面をがりっといくんじゃないか??と心配だったのと、サンド加工の程度がいまいちよくわからず
その点「つくってあそぼ」さんのはバリエーション豊富ということで、いくつか試してみれば合うのがあうだろう、という気分になったということはあります

TWITE GRAPHICSさんのは、つるつるのものしかないのでぴんとこなかったのですが、むしろひとつ試してみた今になって、先端だけステンレスで軸が樹脂の「ハイブリッド芯」に興味が出てきました。
キリコさんの先細形状のもちょっと気になります。
(もし別の芯も買ったらこの記事に追記しますが、今ので問題なければそのまま使います)


ステンレス芯の導入:まずは使ってみて

さて私が購入させていただいた「つくってあそぼ」さんのステンレス芯 銀・赤・緑 ですが

ステンレス芯3本
画面上がわ、丸くなっている方が描くとこ


芯の先はこれくらい出てる(赤)
ステンレス芯赤



つくってあそぼ さんの芯は先端の摩擦の大きさで7種類のバリエーションがあります。
試させていただいたのは一番つるつるの「銀」でしたが
私はデフォルト芯と同じくらいの感じで使える主線用と、フェルト芯と同じまたは若干滑るくらいのが欲しいかなと思ったので、とりあえず滑る方から3本購入しました。

これまで使ってたののうち、フェルト芯は大量に購入したのでしばらくは併用したいが、もしステンレス芯のほうがぐあいがよければステンレス芯2本体制もいいかな?という目論見です。




試し描きのレビューですが......
描いた後の絵を見比べてみたのですが、できあがったものを見ると、滑り具合によってもプラ芯と比べても大差ありません。
滑るかどうか、筆圧の反映具合がどうか......には大きな差があるのですが
できあがりが違うと気持ち悪いので、テストしつつサブツール設定を修正しましたので
そういう意味で分かりやすいサンプルはあげられません。
感触を文字で表現するレビューとなっております。

液タブ本体の状況は液晶面そのままではなく、こちらの保護フィルムを1枚貼った状態 大きめなのは液晶サイズがスクエアなのに対し、フィルムが横長のしかないからです。切って使います。



まずは一番滑らかな「銀」を使ってみました。
一番滑らかということはフィルムとの摩擦も少なく、傷みが少なくなるので、これが合えば交換頻度が減っていいかと思ったのですが、私には滑らかすぎてダメでした。プラ芯よりつるつるすると思います。
まっすぐ伸びのよい線が引けるのですが、筆圧による線の太さの変化がうまくつけられず、ボールペンのような描き味です。筆圧をかけない絵の場合や、絵でなく文字を書くならよいかもと思います。


次に「赤」を試してみました。ちょっと描いてみた感じではなかなか良い感じに思えますが、デフォルトのプラ芯より太い線になるような気がします。全体的に太くなるというわけではなく、入り抜きのつきかたがちょっと変わるようです。


最後に「緑」ですが......重いな!という印象、こんなに違うんだ、とびっくり。重さが重いんじゃなくて摩擦が強いという意味です。鉛筆ブラシで一発描きなら緑合うな......と思ったものの、ペン系のサブツールでは長い線やスッスッと髪などを描きたい場合などに線がひっかかる感じがします。

作者の「つくってあそぼ」さんのページ によると、赤・緑がフェルト芯程度の描き心地となっていますが、フェルト芯とステンレス芯に全く同じ描き心地を求めると失望するかと思います。あくまで摩擦の程度ということです。フェルト芯は強い筆圧で描いても当たりが柔らかいので、そこを求めている人はステンレス芯で代わりはできません。


ひとまず「赤」で人物の顔の試し書き(主線+塗り)をしてみたところ、筆圧のかかりかたがプラ芯からちょっと変わるので、線の太さ変化と塗りの濃さ変化の点で違和感があるが、慣れれば気にならないところかもしれない......という感じ、とりあえずステンレス芯(赤)を使ってみることにして、CLIP STUDIO PAINTでメインで使っているサブツールの設定を変更します。

変更点は2箇所
・主線用のサブツールの手ブレ補正を、8→5へ変更
 プラ芯よりまっすぐ線がひける気がします。

・塗り用のサブツールの筆圧感知の曲線を変更
 筆圧に応じて濃くなるブラシですが、元のよりも軽い力で濃くなるようにしました。若干

塗りサブツール

この状態でしばらく使ってみることにします。



液タブ本体側をいじる

3日ほどは、1日のさいしょの描き始めはなんかこう液タブ画面ひっかきそうで怖いなーとおそるおそる使い始め、何か敷いて描いた方がいいんじゃないだろうかとクリアファイルなど持ち出して1キャラぶんほどらくがきにペンをいれてみたあと、力加減に慣れやっぱ要らないわとなって液晶+保護フィルムの状態で描く、という感じでした。
10日ほど経つとペン入れの筆圧に関する力加減にはまずまず慣れてきたのですが、どうもペン入れ動作の時に液タブ画面にカツカツ当たる感じがあるのが気になってきました。

そこで手近にある透明プラスチック類を敷いてみたら緩和できるかな?と思い、いろいろ試してみました。

0) デフォルト
 素のモニタに対しグリーンハウスのノングレアの液晶保護フィルムを貼った状態。

1) LIHIT LAB.のクリアファイル。軟質プラスチック。若干不透明。材質不明
 滑りがいまいち、摩擦が強くひっかかる感がある。くっきりと傷がつく。不適当。

2) A4のクリップボード。若干不透明。材質不明
 ざらつきが強すぎて芯を鑢状に削ってるんじゃないかと心配になる描き味。
 そのくせさらさらしてひっかかりがない。不適当。

3) 100均で買ったA4ファイルケース。若干不透明。PP製
 描き味はすべりすぎずひっかかりすぎずで中々良い。
 しかし形状が箱形+でこぼこなので不適当。

4) ホームセンターで買った、再生PET製のA4下敷き
 若干摩擦が強めであるが、おろしたての状態であれば使用に耐える。
 しかし、くっきり傷がつき、傷ついた場所を再度使うとひどい描き味になる・傷が光って邪魔。
 色がわずかにグレーがかっている。


全部いまいちでした。さて、どうするか?
と思いながら、さらに2週間ほど経過
若干、手首に負担がかかってるような気がしてきました。痛みというほどではないのですが、あまりよろしくない兆候を感じます。
私は筆圧が高いので、デフォルトのプラスチック芯でも長時間描き続ければ負担はあるのですが
プラスチック芯ではやっぱ衝撃を吸収していたんだなーと、

選択肢は3つ
1) 慣れればきっと問題無い。そのまま使う
2) TWITE GRAPHICSさんのハイブリッド芯を試してみる
3) 液タブ本体側の描画面を少しやわらかくする

しかしやはり描き味は気に入ったので、2) は最終手段として、3) いってみることにします。



ホームセンターに行ってプラスチック板を購入します


5) 塩ビ板 1x300x450(mm)

 若干摩擦が強めで吸い付くような感じがあり、他のどれとも違う独特な描き味
 「これはない」と思ったものの、慣れてくると、意外といけるような気がしてくる
 しかし、すぐにくっきり傷がつき、傷ついた場所を再度使うとひどい描き味になる、という流れ
 さらに、これでは画面サイズに対してタテが3cmほど足りませんでした。しまった。


やわらかくて傷がつかないって両立不可能じゃね?
塩ビより硬いアクリル板を買ってきたら傷はつかないかもしれないが、描き味硬い問題は解決しない
どうするか?

試しに、液晶保護フィルムの端切れを貼ってみると......

6) 4),5)に液晶保護フィルムを貼った状態
 0) よりも若干当たりが軽い。トントンすると音が違う
 画面からの距離が離れるので、ペンの入り抜きは若干異なるかもしれない
 傷はついてない(わずかに粉っぽいのがつくけど、拭けばあとが残らない程度)


保護フィルムつよい
よし、塩ビ板に液晶保護フィルムを貼ったやつにするぞ!
と思って再度ホームセンターに行ったが、塩ビのひとまわり大きいのが品切れで、
かわりにPET板を購入してきました。
これでかつる?

↓ 記事はまだ続きます。

液タブ-保護フィルム-PET板-保護フィルム

cintiq 21UXに貼るのに必要な板の大きさは、
単純な長方形であれば38cmx46cm程度
両端中央の操作部をコの字にカットするなら38x53cm程度
厚みは1mm程度 厚すぎると距離が遠くなってセンサーが鈍くなります
1mm程度ならはさみで切れますが、直線部はアクリルカッター使った方がきれいに切れますね


ホコリ・静電気が入ったら台無しなので、まず部屋を掃除してホコリを減らしておきます
静電気を除去する液体的なグッズがあったら買おうと思っていたのですが、行ったホームセンターでは、車のドア開ける前に触って静電気を除去するアクセサリー 的なグッズしかなかったので、家電用のウェットティッシュを購入します ないよりまし


PET板には表裏両面にフィルムが貼ってあるので、
フィルムの上から、穴をあけたいところを油性ペンで下書きし
カッター・はさみで切断

切断

液タブにのせて、仮止めテープで止めてみて、位置を確認してから......

のせてみた

保護フィルムはがして、PET板の下側のフィルムを剥がして液晶面に......あれ?

失敗例
見事な失敗例です
島状に気泡が入り込み、大変画面が見づらくなりました。これはいけません。
どうやら保護フィルムってPET素材をコーティングしたものらしくてね......薄いPETだときれいに貼れるけど、厚めのPETを貼るとこうなるようで......otz

PET板をいったん剥がし、別途用意してあった新しい保護フィルムをきれいに貼り、
その上にPET板を置き、さらにその上に古い保護フィルムを貼り直し(あとで新しいのに替える)
という三層構造に急遽変更


一応、完成ということで

完成後
※カメラでは虹色が映ってますが、肉眼ではほぼ透明に見えます。
※古い保護フィルムには折れ目がついてしまってたんで、新しいフィルムに後日張り替えました。


そしてさらに2週間経過
この感じでいまのところ問題なさげです
・保護フィルムの枚数が2枚になったんで、若干透明度が下がったはずなんですが、それほど気にならないです。若干白っぽくなったかもしれないが、色はもともと、別モニタでもチェックしてますので......むしろ眩しさが減ったかも
・主線の描き味は問題無し
・ペン入れ時に画面にぶつかる感じも若干緩和
・保護フィルムの上に目立った傷なし
・塗りについては、まだちょっと調整がうまくいってないというか、微妙に硬い感じがあるので、ツールのほうで調整しながらこのままステンレス芯でいくべきか、フェルト芯にすべきか迷っている
といったかんじです。

何かあったら追記します。

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